DFV OHLINS ver. DAYTONA for 370Z ver. nismo

オーリンズ DFV
大分県よりお越しのZ34 ver. nismoのオーナーさん。先月はTRACTION HOOKSを装着していただき、今月はDFV OHLINS ver. DAYTONAの装着をしていただきました。

Z34 ver. nismoの純正ダンパーの印象はとてもハードに締めあげられた印象です。
以前読んだ某輸入車雑誌の新型車両インプレッションコーナーで、発売されて間もないver. nismoをWRCドライバー新井敏弘選手が「サーキットユースとして使うのなら評価できるが、タウンユースとして使うなら厳しい物になるだろう。しかも、コントロール性は相当なまでに難しい」と評価していました。
当時は記事を読みながら「少し大げさに書いているだけだろう」と思っていましたが、実際にZ34 ver. nismoに乗り込むとあまりの足回りの硬さにホトホト疲れてしまったのを記憶しています。
オーナーさんも感想は同じ。高速道で遠距離ドライブするのが大好きなオーナーさんは、これほどまでに硬く締め上げているダンパーの改善をしたいと相談してくれ、僕の説明を少しだけ聞くと他社メーカー品には目もくれず、迷わずに僕が提案するDFV OHLINS ver. DAYTONAを選んでくれました。

DFV OHLINS ver. DAYTONA for 370Zでは、大きく別けて3つの仕様を造っています。
1つはSTDクーペ用、これが全ての基本です。
1つはロードスター用、車重を考慮してリア廻りを若干変更。
1つはver. nismo用、ダウンフォースの影響を受ける車ですので前後共に仕様を変更しています。

減衰力は20段階調整。一番使いやすいところを10段目でセットアップをしていますが、少し好みに合わない場合でも2クリック程度の調整で「別物」に変身できる優れ減衰力機能を装備しているのもver. DAYTONA大きな特徴です。
そして組み合わせるメインスプリングは「ハイパコ」製を使用しています。他社スプリングに比べ初期タッチが柔らかく扱いやすいのが好印象です。バネそのものも持ち比べても解るほど軽量で品質もイイし、スプリング特性も安定したレートで動いてくれるので、最近の僕のお気に入りです。
TOPマウントはラバーブッシュを使用して、異音対策、突き上げ対策を十分にしています。

そんなダンパーを装着したオーナーさんは3日連続でデイトナに来ていただき沢山の感想を教えてくれました。
街乗りでは「これ車高調なの?」って位、いい意味で今まで考えられなかった不自然?な安定感があり、純正の足回りより格段に上質で乗りやすくなっている事の驚きと嬉しさを話してくれました。
だけど反面、高速道ではレーンチェンジの際に轍に足元を取られるような感覚があるということで、様々な状況をオーナーさんからヒアリングしたうえで僕なりに情報分析してダンパーを少しだけ触って様子を見てもらうことにしました。
結果、狙い通り良い方向へ向かいとても良好な様子で、路面をしっかりと掴んで走る様なダンパー性能に驚きを通り越しているとのコメントを見て、ほっと胸をなでおろしました。

初期に違和感を生じた原因には1つだけ心当たりがあります。
こちらの車両 新車ラインでの組み付け時にタイヤのビートに傷を付けてしまったようで、納車後2ヶ月程度なのにタイヤのエア漏れが酷く、つい数日前にディーラーさんにて新車保証修理でフロントタイヤを2本交換しています。
ここまでは良いのですが、タイヤ入手の都合上、純正供給タイヤブリヂストンRE050は廃盤になった為にフロントにはブリヂストンの新型タイヤPOTENZA S001を装着。リアはライン装着のRE050のまま。つまりは、前後でパターンやμ、各種特性の違うタイヤを履いているのが振られた原因の1つじゃないかなと思っています。
特にver. nismoは高速走行時には強力なダウンフォースを発生しながら走る本気のメーカーチューンド車両ですので、通常だったら影響が出ないような小さなことでもハイダウンフォース+ハイグリップタイヤであるがゆえに過敏に反応したのじゃないかな?と分析しました。実は今回と同じようなケースを以前経験したことがあるのです。
だけど、多少条件が悪くてもDFV OHLINS ver. DAYTONAの減衰力調整をフルに活用してあげれば、全然問題ないどころか頼もしい車に仕上げることが出来たということが証明された嬉しい事例でもありました。

2010年8月12日